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【ラグビー】待望のトップリーグ開幕~TJ・ペレナラ極上のプレー炸裂! [スポーツ(ラグビー)]

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<今シーズンからNTTドコモに所属しプレーするTJ・ペレナラ選手>


2月20日(土)、待ちに待ったラグビートップリーグが漸くというかついに開幕

しました。

2019年ラグビーワールドカップが日本で開催され、日本代表チームが信じ難いほ

どの活躍で初の決勝トーナメント進出を果たした結果日本のみならず世界から驚嘆

と尊敬で注目を集めた夢のようなひとときの後に襲ってきたCOVID19。

非常に残念なことに昨年1年間は殆ど試合が封鎖されたため、2015年ワールド

カップの五郎丸フィーバーが瞬間的な盛り上がりの後人気がしぼんだことの二の

舞いかと危惧しましたがそうではなかった!

というのも世界のトッププレーヤーたちも日本のラグビーに注目し関心を高めた

結果各国から多くのトッププレーヤーたちが来日することとなったのです。


そして迎えた2月20日と21日、トップリーグ開幕全8試合で14人もの世界

屈指のトッププレーヤーがそれぞれの試合で期待通りのパフォーマンスを披露し

てくれました。

ワタシとしても全試合Jスポーツで中継されたので視聴しましたが、その中で最も

活躍した選手は誰だったか・・

日本の宿敵スコットランド代表キャプテンにしてルックスも際立っているNTTコム

所属のレイドローの活躍は期待通りで素晴らしかった。

またオーストラリア代表チームでやはりキャプテンを務めたマイケル・フーパーも

トヨタチームの一員として後半途中出場するや否や得意とするジャッカルを魅せて

くれこちらも期待通りの役割り。

そして現在進行形で世界一とうたわれるオールブラックス出身のボーデン・バレット

もサントリーで来日後の初先発を果たしプレーのひとつひとつが芸術的な境地のパフ

ォーマンスでした。

しかし当人がいなければ負けていた試合を勝利に結び付けたという目線であげる

とすれば文句なくオールブラックス出身のTJ・ペレナラだと考えます。

華やかな選手強化を展開し初優勝を目指すキヤノンに対しリーグ下位を低迷してきた

ドコモが2点差で勝利を収めた試合、以下ダイジェストします。

         

            NTTドコモ26VSキヤノン24


    時間   NTTドコモ        キヤノン

                             前半

   17分      3(PG)               0

   29分      3                    7(T&G)

   32分      6(PG)               7

   34分      6                    14(T&G)

                             後半

   19分     11(T)★            14

   22分     11                   17(PG)

   27分     18(T&G)☆        17

   32分     23(T)               17

   37分     23                   24(T&G)※

   41分     26(PG)◎          24

                           試合終了

注) PG=ペナルティゴール(3点)

     T&G=トライ(5点)とゴール(2点)


上の試合展開で★印はペレナラ自らのトライで☆印は敵陣ポイントからペレナラが

抜け出しラストパスを放ったものがトライとなるいわゆるペレナラのアシスト、

そして特筆すべきは◎印の逆転サヨナラPGです。

これはキヤノンが「ホールディング」という反則を犯した結果ドコモがPGを獲得し

たものですが、ワタシが観ていた限りペレナラが密集争奪戦の最中に猛烈にレフリー

へ主張した結果レフリーが圧倒されてつい笛を吹いてしまったように見受けられま

した苦笑

またペラナラ自らのトライやアシストにつながったプレーの基点は獲得したペナル

ティからペレナラが最も得意とするプレーである超クイックスタートによるピック

&ゴー(ペナルティキック地点からプレーヤーがちょん蹴りしてボールを持ち出す)

を仕掛けたものでした。

しばしばワールドカップの対戦でも魅せたおなじみのプレーです。

日本の田中フミ選手も得意としており実際今回の試合でも対抗するかの如くこの

プレーを繰り出していましたがペレナラの素早さの右に出る選手は世界中どこを

探してもいないものと思います。

このほかにもタッチキックを蹴りだす際に距離を稼ぐより相手のクイックスタート

を警戒して敢えてハイパントのようなキックを駆使してクイックスタートを阻止し

たり、キヤノン得意のスクラムで強烈なプレッシャーをドコモが受ける中反則を取

られるギリギリのところで屈強な相手FW選手と渡り合いボールを奪取してピンチ

を切り抜けるなど攻守にわたる大車輪の活躍が目まぐるしいシーソーゲームに花を

添えてくれました。

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<試合後ちびっこファンが「TJ」のカードを掲げて応援する姿に手を振って応えるTJ>


間違いなくペレナラが出場していなかったら実力で一枚も二枚も上と言われたキヤ

ノンの順当勝ちと言えたことでしょう。

    対するキヤノンは財界でも著名な御手洗さんがダイナミックな選手補強を行って

(私見です)きて、今シーズンから初見参となる田中フミ選手と田村優選手が組む百戦

錬磨の日本代表ハーフ団コンビやヘッドコーチには2015年ワールドカップで名将エデ

ィー・ジョーンズ氏をコーチングコーディネーターとして支え、またサントリーでは

ヘッドコーチ就任後低迷していた同チームを2度の優勝へと導くなど智将沢木敬介氏

を招いて悲願の初優勝目指して盤石の体制を敷いた初戦でした。

事実この試合でも田中フミ選手や田村優選手は期待通りの活躍を見せます。

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<試合開始前の選手入場 右が日本のエース的存在の田村選手(キヤノン)>


面白かったのは後半22分のPG。

このときキャノンはシンビンにより10分間退場となる選手が発生していたため数的

不利を克服するためキッカーの田村選手はキックを蹴ることは90秒以内までルール

上認めらていることを逆手に取ってあえてゆっくり時間を稼いでいました。

レフリーが田村選手の耳元で「あと30秒」と促す。しかし田村選手は静止したまま。

「あと10秒」。田村選手はまだ動かない。「5,4・・」と秒読みを唱えたときお

もむろにキックモーションに入り難なく決める。

田村選手、自信に満ち満ちた表情がアップで映し出される、たぶん心臓がけむくじゃら

なのでしょうね苦笑

また上の試合展開で※印を付した後半37分のシーン。キヤノン自陣22m付近、田村

選手がボールを持つ。

定石ならキックで前進か外側にサポートしている走り屋にパスする局面なのですが何と

自らランを選択してディフェンダーをステップで抜き去ったと思いきやあっという間に

50mほどゲインして味方フォロワーにつなぎ見事にトライのアシストを果たしました。

残り時間から逆算してこの得点が劇的逆転トライとなりキヤノンの順当勝利とワタシと

しては見ていたものだから堪りません。

両チームともディフェンスが素晴らしくしかしながら肉弾戦に頼らずオープンに散らす

アタックを展開するため観客をとても楽しませてくれます。

ラグビーの醍醐味である肉弾戦を否定するつもりは毛頭ありませんが、やはりオープン

ラグビーは華があり観るものは勿論プレーヤーにとっても非常に楽しいのでしょうね。

コロナ禍でストレス過多の昨今ですがこういう気持ちのいい試合が今後も続々と観られる

のかと考えるとわくわくします。

地上波放送で観られないのは残念ですが、みなさんもJスポーツに加入されてラグビー・

トップリーグを堪能されることをおススメします(なおワタシはJスポーツとはまったく

かかわっておりません(≧▽≦)


◇2月28日追記  オールブラックスで」「ハカ」をリードするTJ・ペレナラ



◇      同    ラグビーワールドカップ2019ベスト10トライ 第1位・・TJ・ペレナラ


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鍵盤のファンタジスタ、天空へ旅立つ [音楽]

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あまりにも唐突でした。

米国のジャズピアニストで巨匠として名高いチック・コリアが2月9日に死去(享年

79歳)という情報が昨日(2月12日)舞い込んできました。

死因は「がん」とのことですが突然入ってきたニュースにワタシとしては最も敬愛

するアーチストのひとりであったため深い悲しみに包まれています。


   思えば2月7日にミュージックカフェ(と敢えて呼称します)高円寺・yummyへ

年が明けてから初めて訪れたのですが、これはチック・コリア氏の導きがあったの

ではないかと今ふり返ってみて勝手に考えております。

そもそもは先日テレビのワイドショーで『緊急事態宣言下で頑張っている飲食店』と

して『私語禁止』を掲げて取り組んでおられる姿が取り上げられていたので冷やかし

に、もとい称えに行ってみようと思ったのです。

yummyはノーチラス&アキフューズのオーデイオ機器を備えているので元々マニア

からは垂涎ものでした。

なので音楽をじっくり鑑賞したいお客様には『私語禁止』は願ってもないシステム

なのです。

実際ワタシもお昼過ぎに訪れたのですが、その時居合わせた数名のお客は一切言葉を

発せず飲食しながら真に音楽を楽しんでいる様子でした。

そしてひっくり返りそうなほど驚いたのはレコードから流れてくる音のクオリティ

が格段に向上していると感じたことです。

もちろん『私語禁止』としている故以前よりもかなりボリュームをアップしてかけて

いることも一因でしょう。

また最近レコード針を折ってしまったので最高級品に買い替えた、という出来事を

yummyがSNSで発信していたのを知っていたのでその辺りもワタシとしては期待

したのです。

しかしそれだけではなく更なる音響効果アップのためマスターが店内壁面や天井に

吸音材を取りつけたそうです。

こうしてかつてのジャズ喫茶を彷彿させるような音楽のシャワーを浴びながらワタシ

は冬季限定かつyummyオリジナルの<ゆずホットワイン>をゆっくりと嗜ませて戴き

ました。

BGMはと言うとモダンジャズの4ビートを刻む心地よい演奏が終わり、次はどんな曲

がかかるのかな、とワクワクしていたら<チック・コリア/サムタイムアゴー~ラ・

フィエスタ>でした。マスターがワタシの好みを把握していてかけてくれたのです。

目をつむって鑑賞していると頭の中で華奢にして機敏なチック・コリアのピアノや

大柄で一見ぶっきらぼうな印象のスタンリー・クラークのウッドッドベースによる

演奏が浮かんできます。

もう9年も経つのかな、名古屋で単身生活を送っていたとき、チック・コリア来日

の情報を受け平日の夜でしたが残業を乗り越えて聴きに行ったのが昨日のことの

ように思い出されます。

このときチック・コリアは既に70歳の大台を迎えていたにも拘わらずダイナミック

な演奏を繰り広げてくれたのがとても印象に残っているのです。


それと、もう4年以上も前になりますがテレビのBS放送でチック・コリアの75歳を

祝うためもうひとりの巨匠ピアニスト=ハービー・ハンコックが駆けつけデュオで演奏

するという番組が放映されたのをワタシは録画して残しておいたので追悼の意を込めて

改めて視聴してみました。


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ニューヨークのブルーノートにおいてデュオで演奏。


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チックの指は細く長く繊細な感じでいかにも名ピアニスト然としています。


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対するハービーの指は対照的で力強くてエネルギッシュさが感じられます。


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顔立ちはラテン系ですが生まれはアメリカ・マサチューセッツ州。


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68年チック27歳のときマイルス・デイビスのバンドに参加、頭角を表す。



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マイルスの指示でもあったがいち早く電子ピアノを駆使。


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71年にマイルスバンドから脱退し「リターン・トゥ・フォーエヴァー」立ち上げ。


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1978年 盟友ハービーとのデュオ発表、ハービーとは50年来の親友かつライバル。


チックより1歳年上のハービー・ハンコックはさぞ悲しんでいることでしょうが、

われわれ音楽ファンとしてはぜひともハービーにはこれからもまだまだ健在で

過ごして戴き引き続き素晴らしい演奏を紡いでもらいたいと願うばかりです。



合掌



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