角川武蔵野ミュージアムのゴッホ展 [アート]
ワタシの中で『絵画展』たるイベントの概念をまったく覆した世界がそこで繰り広げ
られていました。
『美術展』に対する関心度が低い世間知らずのおやじの戯言と言われればそうなのかもし
れませんが、とにかくタイムマシンで異空間へ運んでもらった、そしてそこはファンタジ
ーワールドだった・・率直に言えばそんな感想です。
娘の誘いで孫'sとともに訪れた<角川武蔵野ミュージアム>
場所は埼玉県の所沢市なのですが最寄り駅はJR武蔵野線の<東所沢>駅から徒歩10分と
かなり地味めなところにたたずんでおります。
ワタシがこのミュージアムの存在を知ったのは2020年末のNHK紅白歌合戦を観ていた
ときでした。
紅組で初出場した<YOASOBI>が歌われたのがこの場所で、このとき映像に映った背景
が書籍をずらりと並べた書棚のような斬新な空間でライブされていたので妙な違和感を
抱いて見入っていました。併せてそこが都会の真ん中=たとえばお台場などのベイエリア
ならば納得するも所沢であることを知りそれにも小さな驚きを覚えました。
さて中に入ると芸術的なモニュメントが迎え入れてくれます。
そしてその先のミュージアムへと扉を開けると、そこはすでに異空間だったのです。
娘に誘われるがままにまったく予備知識なしで訪れたので目の前で繰り広げられている
状況を頭の中で整理し理解するまでに少々時間を要してしまいました。
なぜなら明るい照明のもと壁に掲げられたゴッホの作品をほかのお客さんたちと協調
して順番に観て回るイメージしか持っていなかったからです。
事実数か月前にゴッホの著名な作品<ひまわり>が常設されている<SOMPO美術館>
にやはり娘親子=孫'sたちと観に行ったばかりでしたのでそれと同様のイメージをあ
らかじめ頭の中で準備していたのです。
ちなみにそのとき4歳の上孫は元来落ち着きがなく常に動き回っていたい性分なので
5分で集中力が途切れ早々に退散したばかりでした。
と、前置きが長くなりましたが扉を開けた先には映画館のように照明が落とされた
ドーム型の空間いっぱい鮮やかに作品の映像が踊っていたのです。
BGMが流れていてそれは映し出される作品に合わせるかのようにポピュラーソング
~讃美歌~ジャズトランペット(マイルスデイビス)となめらかに次々と繰り出され
ました。
お客さんは普通の美術館のように立って鑑賞するだけでなく、配備された椅子に腰
掛けて鑑賞している人たちや床に置かれたふわふわのクッションの上で横になって
それこそ自分の部屋でくつろいでいるかの如く映像を見入る人、究極は天井からつ
るされたハンモックに身を包まれてゆりかごのようにゆらゆらと揺すられながらリ
ラックスして没頭している人など実にさまざまです。
おかげで約40分の作品上映時間中落ち着きのない上孫でもじっくりと鑑賞していら
れました。
ワタシとしてはもう一度繰り返して観たかったほどでしたがさすがに通常だと5分
しか持たない上孫の存在を配慮して次の展示室へと足を運びました。
こちらはゴッホの年表などゴッホにまつわる展示がなされているスペースです。
ゴッホ作品の象徴「ひまわり」を模しています。
これはゴッホとは関係ありません。日本の夏の風物詩・・かな
さて冒頭写真の<角川武蔵野ミュージアム>に対してこちらは<武蔵野令和神社>
(正式名称は『武蔵野坐令和神社(むさしのにますうるわしきやまとのみやしろ)』)
ミュージアムの隣に対峙しております。
すなわちこれらがたたずむエリアを総じて<ところざわサクラタウン>と称する
のだそうです。
赤い鳥居が多数並んでいる様は荘厳です。
和式建物の象徴のような屋根を有した社殿では祈祷が行われていました。
また神事では必須とする和太鼓の姿も見られます。
大魔神も二体。この地を魔物から護ってくれているのでしょうか・・
醸造所も備わってます。ブームのクラフトビールが醸造されています。
◇ ◇ ◇ ◇
ということで、絵画展のイメージを見事に覆してくれた催し物の体験記でした。
これはもう『絵画展』とは呼ばず『体験型デジタルアート展』と称するのですね。
とても勉強になりました。
そして所沢の片隅(尊敬の念を込めてです)にたたずむ角川武蔵野ミュージアムをはじめ
とした<ところざわサクラタウン>
今度はじっくり訪問して神社でお参りしたり、それと是非とも出来立てのビールをたし
なみたいものです。
2022-08-21 00:23
nice!(39)
コメント(22)
角川武蔵野ミュージアム、面白そうだなぁ
隣にビールの醸造所があるのも素敵^^
by さる1号 (2022-08-21 08:27)
『体験型デジタルアート展』
おもしろそう、行ってみたいです
場所は東所沢ですか、ちょっとだけ遠いな~
by はなだ雲 (2022-08-21 11:06)
あの要塞のような建物
こういうところなのですね 納得です
近いので今度行ってみます。
サクラタウンには何回か行っていますがミュージアムは未体験でした。
by kiyotan (2022-08-21 11:51)
さる1号さんnice!&コメありがとうございます。
調べてみたらさくらタウン内の手打ちうどんのお店で
作りたてのクラブとビールが飲めるようです。
次回訪問時には絶対に飲もうと思っています。
by NO14Ruggerman (2022-08-21 11:56)
はなだ雲さんnice!&コメありがとうございます。
館内は一般的な美術館よりおおらかで、録画以外
写真撮影は問題なしとしているんです。
はなだ雲さんの色に染めた写真のアップを期待します。
たぶん訪れられたことのない駅ゆえ遠く感じることだと
想像しますが、高田馬場からだと東武東上線経由で
実乗車時間は30分程度なので案外近いですよ。
by NO14Ruggerman (2022-08-21 12:03)
kiyotanさんnice!&コメありがとうございます。
ゴッホ展は11月27日まで開催されているそうですので
この体験型デジタルアート展に足を運ばれることを
おススメします。
kiyotanさんのような美術館めぐり熟練者の感想を
聞いてみたいものです。
by NO14Ruggerman (2022-08-21 12:11)
こんにちは。
いつものようにちょっと本題からズレてしまうのですが(笑)、
武蔵野ミュージアムの前に冠のように付いている「角川」が気になり
本気で調べてしまいました。
この場所は、元々は浄化センターだったようですね。
(Googleストリートビューで辿ると浄化センターが確認できます)
しかし役目を終えたこともあり、将来の所沢を見据えて再開発する
ことになったようです。
跡地利用はプロポーザル(提案コンペ)となり、2社が応募。
評価点は圧倒的な高評価で(株)KADOKAWAに決まったようです。
https://www.city.tokorozawa.saitama.jp/kurashi/shigotojyoho/sangyo/kogyo/sangyo20141126133242273.html
総額にして430億円規模という本当にビッグなプロジェクト。
所沢市はなかなか逞しいパートナー企業を得たものだと思います。
美術館はもちろん興味津々ですが、メイン施設の本館にあるという
「書籍製造・物流工場」は最新鋭のシステムのようです。
工場見学などが準備されていそうですが、どうなんでしょうか?
https://group.kadokawa.co.jp/distribution/
by song4u (2022-08-21 13:36)
song4uさんnice!&コメありがとうございます。
またいつもながら超マニアックな情報を迅速に提供ください
ましてまことにありがとうございます。
実はワタシもこの広大な<ところざわサクラタウン>が完成する
前はどうなっていたのか気になっていたのでいつか調べてみよう
と思っていました。
農地だったのではないかと睨んでいましたが浄化センターだった
とは考えが及びませんでした。
が所沢インターの界隈は産廃施設などが密集して対外的な評判は
よろしくなかったのですが、文化・教養を有した施設それに神社
まで新設されたのだから所沢市としては大幅なイメージアップを
射止めたことでしょう。
しかし<書籍製造・物流工場>は気がつきませんでした。
by NO14Ruggerman (2022-08-21 15:42)
角川武蔵野ミュージアムは、私も一度は行ってみたいと思ってます。
が、所沢の何処にあるのか知らなかったけど東所沢駅から近いんだね。
まぁ、私も美術には疎いんだけどそのうち行ってみます(^_^;)
by 英ちゃん (2022-08-21 17:42)
美術展、私は生きている間に何回行けるのだろうか……。
by トリック (2022-08-21 23:50)
本当だ。
普段イメージしている
美術の展示とはちょっと違いますね。
行ってみたいです^^
by 青山実花 (2022-08-22 07:04)
素敵な場所でⓢすねぇ~~♪
大人の遠足にピッタリな場所ではありませんかぁ~~。
体験型で、しかもお参りも出来て
ビール飲めるんですよね?
頭の片隅にインプットしたいと思います。
遠いけど・・・・^^;
by Rchoose19 (2022-08-22 07:29)
英ちゃんさんnice!&コメありがとうございます。
英ちゃんさんの所から武蔵野線を使えばすぐですよ。
美術館以外にも楽しめそうなポイント満載なのでぜひ訪れてみてください。
by NO14Ruggerman (2022-08-24 08:35)
トリックさんnice!&コメありがとうございます。
私も美術展とはあまり案が薄そうなので数えるほどにしか行くことはないでしょう。
そういう意味でも貴重なたいけんでした。
by NO14Ruggerman (2022-08-24 08:37)
青山実花さんniceの!&コメありがとうございます。
なのでネーミングも「体験型」の「デジタルアート」展と銘打っているのですね。
私のような絵に関心の薄いビギナーには、とても魅力的でした。
by NO14Ruggerman (2022-08-24 08:42)
Rchoose19さんnice!&コメありがとうございます。
確かにその通りですね。
美術館の敷地内に醸造所や神社が備わっているのにはかなりビックリしました。
これはオフ会セッティングプロのEちゃんさんに一度企画を練ってもらいましょうかね。
by NO14Ruggerman (2022-08-24 08:52)
私もここは興味があって、1度行ってみたいところです。
書物関連のフロアに興味があるのですが、『体験型デジタルアート展』
というのは斬新です。クラフトビールがあるとは知りませんでした。
ビールも飲みたいと思います^^;。
by sakamono (2022-08-25 09:29)
ここ、気になってるんですよ!
でもなかなか行けなくて。あー、でもやっぱり訪れてみたいですっ
by リュカ (2022-08-25 13:39)
確かに紅白のYOASOBIの映像は衝撃的でした。
タイムリーに取り上げさせたところに
角川の戦略を感じますね。(^^)
建物のかたちそれ自体にも意味があるように思います。
by lequiche (2022-08-26 04:49)
sakamonoさんnice!&コメありがとうございます。
ところざわサクラタウン内の飲食店で作りたてのクラフトビールが飲めるそうなので芸術鑑賞〜神社参拝後に嗜みたいところです。
by NO14Ruggerman (2022-08-31 17:55)
リュカさんnice!&コメありがとうございます。
お久しぶりです。
さてデジタルアート展ですが、まさに体験型!
ワタシにとってはまさに衝撃的な体験でした。
by NO14Ruggerman (2022-08-31 17:57)
lequicheさんnice!&コメありがとうございます。
ミュージアムの完成年月を調べたら完成後すぐ紅白で利用されていますね。
ぬかりない戦略だと感じます。
by NO14Ruggerman (2022-08-31 18:00)