ユーミンからJUJUへ受け継がれる♫ ままならない恋♫ [音楽]
今朝の某三大紙朝刊エンタメ欄に「そしてユーミンへの手紙」と題してユーミンの曲に
絞ったカバーアルバムをJUJUが発売することが取り上げられていたのを大変興味深く
読ませてもらった。
いっぽう数日前のこと、たまたまNHKの人気音楽番組〔SONGS〕を観ていたらユーミン
夫妻とJUJUがコラボで出演されてこのカバーアルバムを紹介していたのでこちらも釘づ
けとなって見入ってしまった。
この二つの情報に立て続けに出会ったことは、筆が鈍っていた拙ブログに対してこのこと
を取り上げるべし、との神の思しなのだと強く感じたのである。
そこであまたのユーミンマニアやJUJUファンを差し置いてユーミンの80年代前半作まで
の曲への造詣の深さにそれなりの自負は持つものの本人コンサートには一度も足を運んだ
ことのない程度の月並みなユーミンファンのおやじが大変僭越ではあるが3月16日に発売
のJUJU「ユーミンをめぐる物語」についてつづらせていただくこととする。
1.A HAPPY NEW YEAR
2.守ってあげたい
3.ダイデライオン~遅咲きのたんぽぽ
4.卒業写真
5.真珠のピアス
6.影になって
7.街角のペシミスト
8.鍵穴
9.TYPHOON
10. リフレインが叫んでる
11. DESTINY
12. 雨の街を
13. ひこうき雲
これらが「ユーミンをめぐる物語」に収録されている曲目一覧で<8.鍵穴>が本アルバム
でのオリジナル曲である以外すべてユーミンのカバーである。
そしてこの選曲は私にとってほぼドストライクなのだ。
朝刊記事や〔SONGS〕の内容から察するにこれらの曲はJUJU自らが愛するものをそろ
えたのだろう。
私はJUJUについてはあまり詳細を知りえていない。
しかしJUJUはユーミンを敬愛する多くのミュージシャンの中でもかなり重症なユーミン
崇拝者のようである。
番組中JUJUはユーミンのことを『御大(おんたい)』と呼称していたことからその崇拝度
合いが窺える。
朝刊の記事ではJUJUの作品の根幹には「ままならない恋」が存在すると解説している。
確かに選曲された12曲にはいずれも「ままならない恋」が通底しているように思える。
ユーミンの作品にはモテ男といじらしい女性のコントラストを表現した詞に秀逸なもの
が多いと感じるのだがその代表とも言える2作品が〔SONGS〕でかかっていたのである。
<真珠のピアス>
♫Broken Heart 最後の夜明け 彼のベッドの下に 片方捨てた 真珠のピアス~~
もうすぐかわいいあの人と 引っ越しするとき気づくでしょう・・・♫
<DESTINY>
♫~~冷たくされて いつかはみかえすつもりだった それからどこへ行くにも
着飾っていたのに どうしてなの 今日にかぎって 安いサンダルをはいていた
今日わかった 空しいこと 結ばれぬ悲しいDESTINY♫
私は個人的にこの2曲と「ユーミンをめぐる物語」には収録されていないが、アルバム
<流線形'80>に収められている<埠頭を渡る風>をユーミンの失恋三大作品と勝手に定
めてユーミンの数ある曲の中でもとりわけ好んで聴いている。
なので<埠頭を渡る風>が「ユーミンをめぐる物語」に含まれていないのは残念であ
るが三大作品中二作品が収録されていてかつ〔SONGS〕でもチョイスされていたこ
とに自画自賛したのは言うまでもない笑(そしてブログでも自慢している失笑)
JUJUは子どものころ親に内緒で夜更かしして聴いていた深夜放送で「ユーミン20作目
のアルバム発売前に過去のアルバムを流す」という企画で色々な曲と出会ったとされて
いる。
調べてみるとJUJUは1976年生まれ、またユーミン20作目のアルバムはwikiによれば
1988年11月発売の<Delight Slight Light KISS>となっている。
ベストアルバムをカウントに含めたら1986年11月発売の<ALARM ā la mode>が
20作目にあたる。
いっぽう「ユーミンをめぐる物語」の12曲(<8.鍵穴>はオリジナル曲である)がユ
ーミンのどのアルバムに属しているのかを探ってみた。
・ひこうき雲 73年11月発売 2曲
・COBALT HOUR 75年6月発売 1曲
・悲しいほどお天気 79年12月発売 2曲
・昨晩お会いしましょう 81年11月発売 3曲
・PEARL PIERCE 82年6月発売 1曲
・VOYAGER 83年12月発売 2曲
・Delight Slight Light KISS 88年11月発売 1曲
これで明らかに傾向がつかめた。年代からしてJUJUが深夜放送の企画で流したと思わ
れる曲に偏って収録されていることとなるのだ。
ユーミンのアルバムは1988年以降も20作品近く発売されているにも拘わらずである。
ちなみに私は1984年12月発売<NOSIDE>を最後に以降のアルバムは興味が薄れて
行った。今振り返るとそれがなぜかはよくわからないが社会人として2~3年目で日々
の多忙さに埋没して流行を追う時間と気力が忙殺されたのかもしれない。
しかしながらその当時でも過去のユーミンソングは聞きまくっていたのでいまだに
<NOSIDE>までのほぼ全曲を記憶にとどめかつ好んで聴くのである。
だからこそこのアルバムの選曲が私のドストライクであるのだ。
妄言を吐くならDelight・・・に収められている<リフレインが叫んでいる>と<埠頭を
渡る風>を交換してほしかった・・・
なお当然のことながらCD「ユーミンをめぐる物語」をポチしたのであった。
3月16日が待ち遠しい。