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【ラグビー】ワールドカップまであと37日! [スポーツ(ラグビー)]

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8月10日(土) ラグビーパシフィック・ネーションズカップ(以下PNCと

記します)結果      


                         日本代表VSアメリカ代表

                  34     20


[PNC・・・世界でラグビーの実力レベルがBクラス(ティア2と表しています)

  と評されている国代表チームのうち環太平洋に位置するチームが集まって毎年

 行われている大会]


この試合で日本は4トライを奪いましたが、いずれのトライも見事というほか

ありません。

まず1本めですが、これは開始間もなく敵陣でペナルティを獲得するもそこで

確実に3点が見込めるペナルティゴールを狙わずにタッチへ蹴り出し、そこから

のマイボールラインアウトで堅実なモールを形成してそのままひとつの塊りと

なって前進して行きゴールを割りリーチ・マイケル主将がトライ、先制点を叩き

出すという自信に満ち溢れたプレーを披露してくれました。

そして2本めは細かいパスを6回つないで最後はフィニッシャー福岡選手の独走

トライでケリをつけましたが、この一連のプレーで最も輝いたのは何と言って

も堀江選手のノールックパスです。

敵方アメリカからすればフロントロー(=スクラムの最前列)である堀江選手が

ボールを持って向かってくれば当然激しくクラッシュして来るだろうと想定する

ところをあり得ないような角度で真後ろに走りこんできた田村選手へのトリッ

キーなパス。

このプレーのおかげで生きたタマが素早く大外につながり、結果松島選手から

福岡選手へと渡り芸術的なトライが生み出されたのです。

そして4本めのトライもやはりつなぎに徹した見事なものでした。

ここでの殊勲者は何といっても山中選手でしょう。

彼はワールドカップの最終選考で当落線上の立場に居ると言われています。

にもかかわらずこの試合の前半でキック処理の際ノックオンという手痛いミス

を犯してしまったのです。

並の神経ならここでへこみその後のプレーは委縮してしまいがちになるところ

を、この場面では福岡選手のカウンター攻撃からのタックルドボールに対して

まったくスピードをゆるめることなく拾い上げてそのまま敵陣22Mラインま

で持ち込んでからタックルを浴びながらもオフロードパスでつなぎ最後は忠実

にフォローしてきたリーチ主将のトライで締めくくったのです。

日本代表がこういったつなぎのプレーを繰り出すことができる所以はひとえに

エディージョーンズのときよりも更に厳しいと言われた合宿をおよそ1か月に

わたり遣り切った賜物と言えるでしょう。

           (PNC 日本VSアメリカ ハイライト)
さて、この勝利で日本はPNCにおいて8年ぶりとなる優勝を収め9月20日
から日本で開催されるワールドカップに弾みを付けた格好の結果となりました。
しかし・・・
ここでいやな記憶が蘇ったのです。
8年前の2011年、日本がPNCに於いて初優勝を果たしたとき、その直後
から始まるワールドカップでの活躍が大い期待されました。
しかしふたを開けてみれば0勝1分け3敗と大きく期待を裏切る結果に・・
しかもその内容が残念だったのは例えばPNCで勝利していた<トンガ>にワー
ルドカップでは18-31と完敗を喫したのです。
これは結果的にはチームとしてのピークがどこなのか、当時の日本代表は決し
てそんな思いは無かったにせよPNC初優勝という結果にどこかスキが生じてた
のかも知れません。
(思えばこんな記事を挙げておりました。2011年10月23日)
それに比して好対照の結果が4年前です。
あの史上最大の番狂わせを演じた日本代表・・決勝トーナメントには勝ち点の差
で出場が叶わなかったのですがワールドカップでの戦績は見事3勝1敗でした。
直前に開催されたPNCでは予選プール1勝2敗かつ順位決定でトンガに敗退と
まったく冴えなかったのですが、鬼才エディージョーンズのマネジメントはあく
までピークをワールドカッップ一点に絞った戦略の結果と言えるのではないかと
考えます。
でも悲観することはまったくありません。
8年前と現在の日本代表では攻守の際の「当たり(クラッシュ)」が見違えるほど
強固になっているため戦い方に安定感が見い出せるからです。
これはもともと体格や運動能力に優れた海外出身選手が日本代表として戦う人材
が増えた(この点については相変わらずラグビーウォッチング経験の少ない方を
中心に批判が多いところではありますが・・)ことにもよると思うし、また20
16年から<スーパーラグビー>に日本が<サンウルブズ>として参戦したこと
によりNZや豪州、南アフリカなどの世界ラグビー最強国グループの選手たちと
のコンタクトが増したことにほかならないでしょう。
ということで現在世界ランキングが9位と3年前と同様過去最高まで昇ってきた
日本代表、同プールのロシア(同20位)とサモア(同16位)に着実に勝利して
願わくばアイルランド(同3位)スコットランド(同7位)をも破り悲願の決勝トー
ナメントへの扉をこじ開けて欲しいものです。
                    ◇                    ◇                    ◇
さてマニアックなラグビー談義から一転してお茶の間でも楽しめるテレビドラマ
の話題に移ります。
TBS日曜劇場が今すごく熱いのです(いつもですね・・苦笑)
<ノーサイドゲーム>原作/池井戸潤  主演/ 大泉洋
ワールドカップ開催直前に放映が開始となったこのドラマはラグビー盛り上げの
ために作られたこと間違いないでしょう。
また当代きっての売れっ子作家・池井戸潤氏の書き下ろし小説を原作としている
ことからして注目される要素は揃っています。
ラグビーウオッチャーのワタシとしても第1話からくぎ付けとなって視聴しており
ストーリーは池井戸得意の大泉扮する君嶋隼人が企業戦士としてもがきながら闘う
側面とひとつのラグビーチームとしての成長を遂げてゆく側面をうまく融合させて
描いているのですが、何よりも驚愕したのはラグビーの練習や試合風景がリアル過
ぎるところなのです。
まるで本物を見ているような錯覚に陥るほどクオリティが高いのです。
なぜだろう・・・答えは演じている役者たちがみな経験者なのです、いや経験者を
通り越して<廣瀬俊朗>をはじめラグビー日本代表まで上り詰めた選手たちがゴロ
ゴロ出演しているのです。
ご存じ<廣瀬俊朗>は前日本代表キャプテンです。
第1話を観ていてまさか当人が出演しているとは思ってもいなかったのでずいぶん
似ている役者が出演しているなあと目力の強さなどの演技に感心していたら本人だ
と知り、腰を抜かすくらい驚きました。
なぜならセリフこそ多くなかったもののとても昨日今日役者を始めたような演技には
見えなかったので。
その他準主役級の<高橋光臣>や<林家たま平>にせよ日本代表とまで行かなくとも
みな学生時代に楕円球を追いかけたガチンコラガーマン俳優でした。
(大泉の役はゼネラルマネージャーなのでラグビーは素人という設定です、為念)
昨年NHKでラグビードラマ<不惑のスクラム>が放映されたとき、練習や試合の
シーンが結構リアルに近くて感心したものですが、本作は比較にならぬほどハイ
レベルだと思います。
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なのでワタシとしてはストーリーもさることながら毎回試合や練習のシーンを非常
に楽しみにしてこのドラマを食い入るように視聴させていただいております。
まだご覧になってない方は一度チャンネルを回されることをおススメします。
最終話がいつなのか把握しておりませんが多分あとまだ1か月くらいは続くのでは
ないかと思います。
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最後に
国内ラグビー事情は日本ラグビー協会がワールドカップ開催イヤーであるにも拘わ
らず会長以下役員がほとんど総入替となったり、2016年から参戦した<スーパー
ラグビー/サンウルブズ>が来年を持って撤退が決定するなど大変な波乱が続いて
いますが、とにかくワールドカップで優績を収めてラグビー人気復活に期したいもの
です。

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