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【いわき・内郷】常磐炭礦専用鉄道廃線遺構めぐり [旅行]


昨秋のことなのでもう5か月も前になりますが、元職場の入社同期会というイベ

ントに参加しまして、福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズ(旧、常磐ハワ

イアンセンター)に宿泊してまいりました。

一泊2日のいわゆる飲み会&ハワイアンダンス見物で、翌日はゴルフ組か観光

組にバラけたのですが、ワタシはそのどちらにも属さず単独行動を試みました。

「いわき」と言えばソネブロ・オフ会仲間の「きよたん」さんのふるさと、なの

できよたんさんにおすすめ先をおたずねしたのです。

するとワタシの琴線に触れる<廃線・トンネル・赤レンガ>を兼ね備えたスポット

をご教示いただきました。


〔常磐炭礦専用鉄道入山線沿線〕

きよたんさんから送ってもらった資料によると<白水町入山>に『赤レンガの

トンネル』が現存するそうです。

ハワイアンズから向かうには電車やバスでは不可能ですがタクシーなら10分~

15分ほどの位置とのことなのでタクシーを呼んでもらいました。

やってきた運転手は地元のベテランさん、なのでさっそく行先を告げたら不思議

な顔をされましたが土地勘を持っておられるので自信に満ちて向かっていただけ

ました。

ワタシも資料とにらめっこしながら注意深く車窓を観察しておりましたが、どうも

目指す先が見当たらない。

一本道上なので見逃すはずがない、と思いつつも運転手殿もどうやら行きすぎた

ようだ、と告げられてきたので下ろしてもらい来た道を徒歩で戻って探すことと

しました。

人のよさげないなかのおじちゃん然とした運転手殿はお客を目的地に運んでやれ

なかった後味の悪さゆえ申し訳なさそうにされていたので却ってこちらが恐縮して

しまいました。

この日は初秋とは言え真夏に近い暑さだったので5分も歩けば汗がしたたり落ち

てきたのですがちょうどそれくらいが経過したとき、先ほどのタクシーがまた戻っ

てきて「お客さん、お客さんの目指すスポットを見つけました!そこまでご案内

しますからどうぞお乗りください」と言ってドアを開けてくれるではないですか!!

いやはやなんとも親切な運転手さんに巡りあえて幸せでした。


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なるほど、これではたとえ徒歩でも通り過ぎてしまうくらい地味な存在です。

運転手さんよくぞ発見してくれました、ありがとうございます。


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雑草をかき分けて入口まで進むと特に立入り禁止の表示が無かったので

中に進入してみました。出口の明かりも比較的近くに見えたのでそのまま

歩き進みます。


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150mくらいでしょうか。出口に出てきました。反対側からも撮ってみました。

ちょっと残念だったのは赤レンガの部分が薄汚れた白色に変色していたので

自称赤レンガフェチとしてはあまり萌えられなかったことです。


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次の目指す先は〔みろく沢炭鉱資料館〕ですが、その途中に廃墟と化した建物

群が・・明らかに炭鉱住宅ですね。


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さらに進むと、小さな鳥居がありその奥の社を見守る怖そうな狛犬(おおかみ

みたいです)に出会いました。


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廃線跡の道路からかなり坂道を登ったドン突きに〔みろく沢炭鉱資料館〕が

現れました。

入場無料で手軽ですがお客はワタシひとりのみ。


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1966年開場をうたったポスター、ということは54年以上も前なのですね。

その割にはあまり朽ちた感じがしませんでした。


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炭鉱夫がまとったはんてん(?)廃線駅の駅名プレート(?)それにお釜(?)


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『デンワ』は卓上型ではないことから察すると戦前のものか?

その他鉱内作業用グッズが多々。


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鉱内から石炭を積み出すトロッコ列車。レールと一緒に保存。


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〔炭鉱資料館〕を後にして先に進むとこのように炭坑跡が見受けられます。


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福島県唯一の国宝〔白水阿弥陀堂〕です。なんでも東北に3つしか存在しない

うちのひとつだそうです。

さすがにここは観光バスが乗りつけてきて観光客も大勢訪れていました。

(お客の切れ目を狙って苦労して撮影したものです苦笑)

シンプルな佇まいで屋根の角度が美しいのはもちろん国宝ものですが、この日は

見事なまでの快晴で青空とのコントラストもとても鮮やかでした。


以上で目指したスポットをひととおり踏破してJR内郷駅に着きました。

このままハワイアンズに戻り帰りのバスに乗るにはまだ時間がそれなりに余って

いたのでもうひとつのスポット〔好間炭礦専用鉄道沿線〕の赤レンガトンネルと

赤レンガ橋台を目指すこととしました。


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先ほどの入山線沿線の赤レンガ発見も苦労したものの偶然タクシーの運転手

さんに見つけてもらいラッキーでしたが、こちらは単独でチャレンジしている

のでさらに難局です、たどり着けなかったら諦めるつもりで向かいます。

と、30分ほど歩いてそろそろこの辺ではないか、と勘を働かせながら進むと

不自然に盛り土した上を通る細い道を発見。これは廃線跡に間違いないと決め

つけそこを曲がり歩き進むこととします。


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すると舗装道が切れて竹藪が茂った先を進んで行った結果目指すスポットに遭遇。

よくぞ出会えてくれた、と小さな感動が走りました。


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壁面の赤レンガは先ほどの入山トンネルよりもかなり迫力があり赤レンガフェチ

としては大喜びです。


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残念ながら入口に柵が張られているのでコンプライアンスを遵守して戻る

こととします。


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もうひとつの目指すスポット〔赤レンガ橋台〕は赤レンガトンネルから程なく

戻った先で発見しました。(往路では気が付かなかったです)


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小川をはさんで両側に赤レンガの壁、こちらはトンネルの内壁のように白く

汚れておらず美しく感じます。赤レンガ萌え萌え~~

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橋台の先はこのように明らかな廃線跡、往路でこの道を発見していれば

たやすかったのですね。


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往路では斜めに見えている舗装道を左から右へとそのまま通り過ぎたのでした。

注意深く観察していればこの未舗装の空間はいかにも廃線跡です。


ということで宝探しのような旅を十分満喫して終えることができました。

きよたんさん、とても素敵なスポットをご紹介くださいましてまことに

ありがとうございました。

(またアップがこんなにも遅くなりましたことお詫び申し上げます)


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