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【ラグビーワールドカップ】桜散る、快進撃に終止符 [スポーツ(ラグビー)]

10月20日(日)ラグビーワールドカップ準々決勝 於)東京スタジアム


日本3vs南アフリカ26


ここまで快進撃を続けてきたジャパンですが遂に刀折れ矢尽きました。

南アはやはり南アであり向かうステージの違いを特にこの試合後半20分

以降いやというほど見せつけられました。

予選プール最終のスコットランド戦後半20分以降のときもわがジャパンは

防戦一方となりながらもワンチームのディフェンスで持ちこたえましたが世界

ナンバーワンクラスのモンスターパワー軍団の破壊力に今回は残念ながらはね

返す力がこれっぽちも残っていなかった。


日本を仕留めた南アには次のウェールズ戦にも勝利して決勝で孤高の全黒軍団

と対決し是非とも3連覇を阻止してもらいたい。


 さてこの試合、ナマで観戦することができたので僭越ながらへなちょこ写真を

添えてちょっとだけ現地レポを・・


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スタジアム入口でのひとだかり、みなさん手に持っているペーパーで南アの

国歌を練習しているところです。

元日本代表の廣瀬俊朗さん(ドラマ;ノーサイドゲーム準主役)が提案・

推奨している参加国の国家を歌おうプロジェクト<スクラムユニゾン>がこ

んなところで見られました!

(ちなみにこれが海外のマスコミで「日本ファンのおもてなし文化」として

 の感動的な対応という記事が拡散されているそうですね)


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今日10月20日はミスター・ラグビーこと平尾誠二氏の命日です。


あの人に護られているジャパン、きっと勝たせてくれることでしょう・・

(と試合前にはこの遺影を見てそう思った)



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南アフリカ国旗カラー・デザインをまとった衣装や鉢巻き(?)

ワールドカップならではの華やかさです。


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さてスタジアム内では少年少女たちが和太鼓を豪快に叩きながらそれぞれの

国名を熱く連呼して「南アフリカ」と「日本」を応援してくれました。

和太鼓の鼓動は迫力とリズム感の融合が何とも言えず海外の目や耳にも

大好評。


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両チーム選手の入場、迫力の炎、入場者も4万8千人で超満員です。


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ノーサイド後のお辞儀、国内の試合では当たり前に行われていたこの行為、

海外では相手へのリスペクトの象徴たる日本文化として驚きを以って紹介

されブームを巻き起こしました。

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さて個人的にはこの後の準決勝2試合と決勝の計3試合をスタジアムで見届

ける予定でして「一生に一度だ」を悔いなく満喫したいと思っております。

が、ワールドラグビーがここまでの日本初開催での大成功に驚きと賞賛の

メッセージを日本ラグビーに送っておりそれを受けて現日本ラグビー協会長

の森重隆氏も「20年後くらいにまたやれれば・・」と発言されたようです。

20年後に開催ならワタシももう一度日本で見られるかも知れない、と指折

り数えて、ならば健康で過ごさねばと思い直すのでありました。



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【ラグビーワールドカップ】紙一重の状況下で開催された勇敢なる戦士たちの一戦 [スポーツ(ラグビー)]

10月12日(土)この日は日本列島を空前絶後の台風が襲い、東日本エリアに

甚大な被害をもたらしました。

折しもラグビーワールドカップ(以下RWCと表記)プール戦の日程が佳境を迎えて

いたため、同日に予定されていた2試合(ニュージーランドVSイタリア 豊田スタジ

アム、イングランドVSフランス 横浜スタジアム)の中止が余儀なくされてしまった

のです。

そしてその時点(12日)で最も心配されていたのが世紀の大一番となってしまった

13日(日)19:45横浜スタジアムでキックオフとなる日本VSスコットランド戦の

行方です。

なぜ世紀の大一番となったかは、言わずもがな日本が第2戦で大番狂わせを起こ

して優勝候補のアイルランドに勝利したためこの一戦の勝者が決勝トーナメント

へ進出することになったからです。

もしも中止の判断が下されれば大会ルールにより引き分け扱いとなりスコットラ

ンドは予選敗退が決定。

過去決勝トーナメントを逃したのは1度だけという伝統国としてはノーゲームで

ノックアウトトーナメントへの進出が阻まれるなぞ絶対にあってはならぬ、とい

うプライドの塊りとなった主張を行ったものです。

スコットランドラグビー協会はRWC運営委員会が中止を下した場合は提訴する

とまで訴えて騒ぎ立てたのです。(他国は冷ややかだったようですが・・)

また台風を身を持って経験したことのない欧州に住む人々は日本人が是が非でも

決勝トーナメントに進出したいからこそ安易に中止の決定を下す、と考えている

との発想を持ったようです。

そんな状況下、10月13日午前10時45分に予定通り開催することが発表され

ました。

そして結果はみなさんご存じのとおり


日本28VSスコットランド21

で勝利を収め悲願の決勝トーナメント進出を実力で手に入れたのです。

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自称筋金入りラグビーウォッチャーとしてはこの結果に仲間たちと大泣きしたのは

もちろんですが、何よりもラグビー人気が再燃しにわかでもいいのでとにかくラグ

ビーファンが急増したことにもとてもとても感激して喜んでおります。

テレビの視聴率もうなぎ登りで前試合のサモア戦の瞬間視聴率が46.3%で今年放映

されたスポーツ番組で最高だったとか・・

なので今回のスコットランド戦はおそらく50%超えは間違いないと踏みます

なんせ昼間放映のワイドショーでラグビーではけっこうマニアックな「ジャッカル」

という技術について解説しているくらいですからね。

ということで試合内容についてはテレビやマスコミで取り上げまくっているのでここ

では細かく触れず、試合開催に至ったエピソードにフォーカスしたいと思います。


まず試合前セレモニーでの風変わりな出来事と試合開催までの裏事情について英国の

<The Gardian>という大手新聞記者の記事について紹介します。


この試合においては過去に例を見ない「黙とう」から始まった。

それは台風が(開催決定の)つい数時間前に過ぎ去ったばかりで被害者の数がいまだ

確定していない(明け方に4名とされていたのが開催決定時9名へ、試合開始時は

24名、ハーフタイムに26名、試合終了後に28名と克明に記載)状況でなぜスポ

ーツをするのか、また見るのか、と。

最終的に決断を下した日本人の組織委員会はホスト国としてのプライドもあっただろ

うが「世界に向けて、自分たちはできると言うことを証明したい」という理由である

と主張した。

横浜スタジアムの被害が甚大にならなかったのは近くを流れる鶴見川に対する災害対

策設備が優れていたことや組織委員たちが前泊し徹夜で開催にこぎつけるため必死と

なって更衣室の水を吸い出したり政府や地方自治体と協力し水道局などと連絡を取る

などして最大限の努力を行った。


これは英国の新聞記事を日本人の方が独自に和訳してツイッターで流したものを抜粋

したものです。

後半の内容は割愛しましたが前述のスコットランドラグビー協会の主張をたしなめて

いるものや日本人(観客)の「おもてなし精神」に驚愕したことが触れられております。


私は今回の特別な環境下で開催された試合についてこの様な切り口で取材された記事

残念ながら日本の新聞ではお目にかかれておりません。


ラグビーのルールブック(=競技規則)は細かいルールの説明の前に「ラグビー憲章」

という項目が設けられていて、そこに<品位・情熱・結束・規律・尊重>が謳われて

います。

スポーツのゲームとしての決めごとの前に人としてのマナーというか心構えを問うて

いるのです。


上記英国記者の記事には日本人に対する<尊重=RISPECT>の匂いがプンプンと感じ

られとても心地よい思いに浸されました。

きっと自身もラグビープレーヤーだったのだろうな・・・と勝手に想像してしまう。


今回の日本チームは海外の記者から驚くほど好意的に取り上げられていまして、ペナル

ティにつながる反則の少なさ、ましては危険な行為の退場者(イエローまたはレッドカ

ード)が皆無である<規律=DISCIPLINE>やワンチームを標榜してきた<結束=SOLID

ARITY>に優れていることが絶賛されています。

なのに国内大手のA新聞は確か2戦目の勝利のときか「多国籍軍奮闘」なる見出しを

載せて怒る気すら失せて情けなくなりました・・


さて今週末からは日本にとって未知の世界、決勝トーナメントが始まります。

RWC開催前に彼らは口をそろえて目標はベスト8と言ってきましたが、志の高いわが

ブレイブブロッサムは当然ここで終わるはずがありません。

アイルランドを破ったときNHKの豊原アナウンサー(南ア戦でも実況中継を行った人物)

は「もう奇跡とは呼ばせません」との名文句を発しましたが、今週末南アを破ったと

しても世界は奇跡とは見ないほど認められるようになってきました。

楽しみな日々は続きます。




*日本メディアでのThe Gardian同様横浜スタジアム防災設備に触れた記事をリンク 10月16日9:00



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【ラグビーワールドカップ】サモアに快勝し初の決勝トーナメント進出に前進 [スポーツ(ラグビー)]

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<決勝トライを決めた松島幸太朗選手>

10月5日(土)19:30 愛知・豊田スタジアム


日本 38 VS サモア 19


やりました!日本国民の期待が大きく膨らむからこそ重くのしかかったプレッ

シャーの中での試合でしたが、過去4勝11敗のフィジカルモンスターを相手に

見事ダブルスコアでしかも劇的に4トライを達成、しっかりとボーナスポイント

も獲得したので決勝トーナメント進出のためにはこれ以上ない形でプール最終の

スコットランド戦を迎えることとなりました。


今回の試合展開でも初戦のロシア戦とは違い出足が好調でした。

ここで4年前のワールドカップでの対サモア戦の試合経過が思い起こされます。

あのときもはじめから好調で当時は実力が上とされていたサモアの方が日本のディ

シプリン(規律)をきっちりと遵守する試合運びにイライラして反則を繰り返し、

やがて自滅して行った・・

今回もそんな試合展開を期待しながら観戦していたのですが今日のサモアは違って

いて集中力が切れない・・どころか後半30分過ぎにトライを決め26-19と7点

差に詰め寄られてしまったのです。

このとき消極的な思考がフとアタマをよぎってきた。

残りの時間でさらに1トライを失いゴールも決められ同点で試合終了・・・

でもそれは全くの杞憂でした。

その3分後に日本は前試合に続いてまたも途中出場の福岡選手が突き放しのトライを

奪い31-19とする。

残り3分で12点差なのでセイフティリードと言えますが、ここまで来たらあと

1トライを獲ってボーナスポイントを獲得したいところです。

すると残り時間1分のとき敵陣45m地点でぺナルテイを獲得と願ってもない

チャンス到来、当然タッチキックを選択してラインアウトからモールを形成し

レメキ選手以外全員参加で押し込む・・

が、ゴール前1mでモールパイルアップとなりサモアボールのスクラムとなる。

(ここで時間は80分を経過しドラが鳴ったのでプレーが途切れたらノーサイド。)

ところがそのスクラムを焦った日本がアーリープッシュの反則を犯してしまいサモ

アのフリーキックとなる。

万事休すかと思いきや、(自らキックを蹴り出し試合を切った)アイルランドと

は違い意地を見せてサモアはタッチキックではなくスクラムを選択してきました。

1トライを獲り返し7点差となればボーナスポイントを奪えると判断したので

しょう。

のぞみをつないだ日本、相手ボールスクラムを低くて8人がまとまった美しい

姿勢で迫力を持って組んだところたまらずサモアがノットストレートの反則を

犯して今度は日本のフリーキックとなる。

このスクラムで怒涛のプッシュをかけるとゴール前まで後退したサモアはコラプ

シングを犯してジャパンがペナルティを獲得。

もちろんジャパンはここでもスクラムを選択し、そのスクラムで押し切れないと

見るや姫野選手が突っ込んでそこから出たボールを田中選手が判断よくブライン

ドサイドにポジショニングしていた切り札松島選手へつなぎ値千金のトライを

獲得したのでした。

因みにこのとき時計の針は85分を指していました。

いやあこのようにこのボーナスポイント獲得となるトライの展開も前試合の大金星

に勝るとも劣らぬほどドラマチックでした。


さて今回はリーチ・マイケル選手は先発でしたがゲームキャプテンは前回に続き

ピーター・ラブスカフ二(愛称ラピー)が担いました。

ラピー選手は今年のパシフィックネイションズマッチから日本代表初キャップを

獲得した新顔ですが南ア出身でキャリアは申し分なし、キャプテンシーに長けた

人格者なのでジェイミーHC の方針でリーチ選手の重荷を減らそうとしてゲーム

キャプテンをラピー選手に委ねたそうです。

そこでリーチ選手はひとつひとつのプレーにより集中することができ、パフォー

マンスもあがったのではないかと思います。


リーチ選手の次戦(スコットランド)にかける意気込みが新聞記事に載っていま

した。とても頼もしい一言です。「個人的にはスコットランドをボコってやる!」

4年前に本人が一番悔しい思いをしたのでしょう。

スコットランドは自チームが中3日で日本と戦わねばならないのに日本は中7日

もあるというスケジュールが不公平だ、と主張しているようです。

4年前は立場が全く逆でした。すなわち日本が世界一のヘビー級南アを倒して中

3日でスコットランドと戦わなければならなかったのに対してほぼ地元のスコット

ランドは初戦でした。

器が小さいと言われてしまいますが「アンタにそんなこと言われる筋合いはない」

と言ってやりたくなりますw


対サモア戦の勝利は日本が決勝トーナメントへ進出するために大変有利となりました

が、それでももつれているAグループはまだこの先どうなるか分かりません。

自力で進出するためには次戦で2ポイント以上を獲得する、つまり引き分け以上か

負けても7点差以内かつ4トライ以上ということです。

でももうここまできたらすっきりと分かりやすく1点差でもいいから勝利してもらい

たいものです。



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