【ラグビー】『一生に一度だ』まであと5日 [スポーツ(ラグビー)]
ラグビーワールドカップ 開幕試合 日本VSロシア 9月20日(金)19:45キックオフ
於)東京スタジアム
『4年に一度じゃない 一生に一度だ』のキャッチコピーで注目を集めてきた世紀の
イベントですがいよいよ開催まで1週間を切りました。
日本代表の活躍が期待されていますが、決勝トーナメントに進出できるかが特に話題
となっています。
日本は予選ブロックではプールAに属しており決勝トーナメントへの進出を果たすため
にはこのプール内で2位以上を確保する必要があります。
直近の世界ランキングから評すると日本は10位なのでアイルランド(1位)スコット
ランド(7位)についで3番手に数えられ実力以上の力を発揮しなければ厳しいという
ことが明らかなわけです。
しかもラグビーは野球やサッカーと比べて実力を有したチームが勝利する確率が高く
番狂わせが少ないスポーツとも言われているので冷静に考えたら日本代表が決勝トー
ナメントへ進出するのはかなり難しいことと言えます。
その上ここにきて先日行われた世界最強チームのひとつである<南アフリカ>とテスト
マッチで対戦した際エースの福岡選手とマフィ選手がケガを負い戦力ダウンを余儀なく
される状況が勃発しました。
7月から8月にかけて行われたパシフィックネーションズカップ(日本が3勝0敗で
優勝)でこの二人の選手は絶好調だっただけに非常に気がかりです。(マフィ選手は
開幕戦には間に合うようですが・・)
前回大会では南アに勝利して史上最大の番狂わせを演じた日本が3勝(1敗)を挙げ
ながら決勝トーナメント進出は果たせませんでした。
それはポイント制によるものだったからです。
南ア、スコットランド、日本が3勝1敗で並んだもののポイント差で3位となったため
ラグビーワールドカップ史上(といってもまだ歴史が浅く8回の開催)予選プールで3勝
を挙げて決勝トーナメントに出場できなかった初のチームとなってしまったわけです。
日本はボーナスポイントの差で南アとスコットランドの後塵を拝したのです。
1試合で4トライ以上、負け試合でも7点差以内の場合に1ポイントが付与されますが
日本が挙げた3勝のうち残念ながら4トライ以上での勝利は1試合としてなかったので
この差が生じてしまったわけなのです。
そこでこのポイントを選手全員がよく理解しコンセンサスを得て試合に臨むことが非常
に重要になってくる、特に初戦のロシア戦で。
この試合ではただ単に勝利するというだけでなく世界ランキング20位の相手に必ずや
4トライ以上を獲得することが必須であると考えます。
話は横道にそれますが、先日NHKテレビの人気番組<チコちゃんに叱られる>でラグ
ビーが取り上げられていました。「どうしてラグビーで得点するとき『トライ』と言う
の」という内容ですが、これはもともと「トライ」では得点にならずトライ後のゴール
キックで初めて得点とされるのでそのためのトライ=挑戦、という意味をなしていた、
という解説を披露しておりました。
また現在トライの得点は5点ですが20年ほど前までは4点でした。
ラグビーワールドカップの出場選手は今でこそプロ化が容認されいますが32年前の発
足時にはまだ認められていませんでした。
ラグビー協会は競技スポーツの中で最もアマチュアリズムにこだわってきたとされて
います。(現在放映の人気番組<ノーサイドゲーム>でも揶揄されていましたねw)
そのアマチュアリズムの精神の中でラグビーの試合は<定期戦>を重んじられてきた歴史
があります。
これはトーナメント戦のように興行に重点を置いた勝ち抜きして優勝を争うというもので
なく、年に1回対戦相手をリスペクトした上で真剣勝負を行い、試合後は敵味方関係なく
お互いを讃え合うという風習が重んじられてきたのです。
事程左様にラグビーはルールや得点内容など常に目まぐるしい変遷を遂げてきました。
前回ワールドカップでは日本としてはとにかく勝利することに重きを置かれたのでポイン
トを重ねて試合を進めるという考えにまで正直到達していなかったのかな、と思います。
今回の戦いではプールAで実力最下位のロシアに対して是が非でも4トライ以上で勝利
してボーナスポイント1を確保しておくことが必須と考えます。
ランキング1位に躍り出たアイルランドを倒すのは極めて難しいので最終戦のスコット
ランド戦でお互いが2勝1敗だった場合もし引き分けたら勝敗で並ぶのでその時は4年
前のようにポイントの高いチームが決勝トーナメントへ進出することなります。
その時のためにも、ロシア戦に於いては4年前のサモア戦のケースを教訓として後半残り
10分強で21点差となりペナルティを得たような場合はショットを狙わずトライを取りに
行くべきではないかと考えます。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
さて日本代表がワールドカップでどのような成績を収めるのか、元プレーヤーや評論家
などが様々な意見を述べており、でもその殆どが決勝トーナメント進出を謳っています。
私も予想と言うよりは願望を込めてその意見を大切にしたいと思っているのですが、物事
は得てして楽観論が先行しているときに落し穴にはまりがちです。
逆にあまり期待をしない時に思いのほか嬉しい結果が到来したりします。
前回の南ア戦がしかりだし、昨年のサッカーワールドカップでどれだけの人が日本の決勝
トーナメント進出を予測したことでしょう?
2勝2敗で予選プール敗退はまだしも、ワタシの頭の中では第3戦のサモア戦に敗れて1勝
3敗に終わるのではないか、という後ろ向きなイメージが見え隠れして困っています。
マフィ選手と福岡選手の早期復活を祈ってベストの布陣で臨んだジャパンが何とか予選
プールを突破して、そして4年前のような奇跡を再度起こしてベスト4まで進出することを
夢見ています。