ドキュメント映画<瀬戸内寂聴/99年生きて思うこと>を鑑賞しました [映画]
作家で僧侶の瀬戸内寂聴さんが100歳を目前にして極楽へと旅立たれたのは昨年11
月9日のことでした
直後にテレビなどで追悼番組がいくつか組まれましたが中でも本作品で監督デビューを
果たした中村裕氏が手掛けたNHK-BSで放映されたドキュメント番組が好評を博したこ
とからこの映画が世に送り出されることとなった、と聞いております。
中村氏は17年前に取材を通じて寂聴先生と関係が構築されて以来ため込んできた映像
をドキュメント番組で発表するにとどまらず今回のこの映画で存分にそれらの記録を公開
されているのです。
そして本作に係わった人物がワタシの友人であることから、ワタシとしてはお祝いの気持
ちを込めて5月27日(金)公開日にいの一番で鑑賞して参りましたので感想などをつづり
たいと思います。
角川シネマ有楽町へ行ってきました。
ロードショーに出かけるのは記憶に思い当たらないほど超久しぶりです。
(と思って自身のブログを振り返ってチェックしてみたら5年ぶりでした。
なんだ意外と短い・・・もっと期日が経過しているかと思いましたw)
〔ムビチケ〕
知人を通じて購入。こんなチケットが存在することすら把握していないのですでに
時代の波に取り残された放浪者と化してしまっているようです。
しかしこのムビチケから劇場の席を予約するのにITリテラシーに乏しい年老いた
脳みそでは一苦労したワケでして一層時代の波に取り残された感ありありです。
暗証番号を入力せよ、との説明に対してムビチケ裏面の暗証番号欄がマスキング
されているのでどうしたら暗証番号を読み取るのか3分ぐらい考えた末、こすり
落とせば解読できることに気づきズッコケたり(尤もこれはITとは無関係だし)
ネット上画面の「購入へ」という表示に対して既に購入済みであるため二重支払い
となってしまうことを警戒してそこから先に進むことができず5分間くらい固まっ
てしまったり(結局そのボタンを押す以外に選択肢が見当たらないため意を決して
押したら何のことはなく解決)と悪戦苦闘してようやく座席のエントリーにたどり
着くことが出来たのでした。
この日、外は大雨でしたが公開初日の第1回目でしかも上映後に監督の舞台挨拶がある
ためか、かなりの人ごみ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして映画は定刻通りに始まって上映時間の96分はあっという間に過ぎ去りました。
さて観終えた率直な感想としては想定していた内容をいい意味で裏切ってくれ衝撃が
走ったというものです。
というのもこれは瀬戸内寂聴のドキュメントというよりは中村監督の視点から捉えた
男性遍歴百戦錬磨たる恋多き女性瀬戸内寂聴との清廉な交際を描いた実に不思議な
作品であると感じたからです。
特に最終節に登場するA新聞のコラム記事には驚愕しました。
ほたるを見たことをつづったその内容に可憐な乙女のような淡い恋心を垣間見たから
です。
観客の満足度を現していたことでしょう。
もちろんワタシも大きな拍手を送った中の一人でした。
それから監督の舞台挨拶(右が中村裕監督、左は進行役の大島新監督)が始まりま
した。
大島監督は年齢では10歳年下だそうですがドキュメント映画作品の制作では先輩
にあたるそうで本作で監督デビューの中村氏をサポートするべく進行を買って出た
そうです。
ちなみに大島監督はあの偉大なる大島渚監督のご子息です。
寂聴先生と中村監督とのエピソードが満載で非常に楽しませもらえました~
(この場でお知らせしたくなる気持ちをぐっと抑えてつばを飲み込むこととします)
最後になりますが、本作品では僧侶瀬戸内寂聴である前にひとりの女性としての寂聴
の姿があらわにされいてそこにとても人間臭さが感じられたのでそういう点でかなり
異色の作品であったと思うわけです。
百聞は一見に如かずです。
こんにちは!
寂聴さん、亡くなっていたんですね。
去年の11月ですか。何をしてたのかなあ?
そう言われれば、そうだったような気もするものの・・・
何事においても世事に疎くなっていることは間違いありません。
ぼくもITリテラシーについてはまったく自慢できませんが(笑)
しかし、映画の予約購入&座席指定などはもう随分前から
PC or スマホで完結するようになっている気がします。
だけど、ムビチケ購入で既におカネを払っているのに、再度「購入」
というガイダンスだったのだとしたら、それはやや問題ですねえ。
悩ませるようなページの作りは論外です。
さて、寂聴さん。
ぼくにはなぜか自由奔放な女性というイメージがあります。
どこからそんなイメージが形作られたのかは判然としませんが、
数作しか読んでいないものの、著作からのような気がします。
時に異端とも感じさせる奔放さは、寂聴さんの実力であると同時に
彼女の人生哲学そのもののような印象があります。
それにしても凄いなあ、100年近くの大いなる人生!
天は二物を与えてるよなあ(笑)
by song4u (2022-05-29 11:09)
瀬戸内寂光 瀬戸内晴美氏の小説を片っ端から
読んでいた時期がありました。
遠い昔ですが・・
彼女の私生活の中からとも思われる恋愛小説は情熱的でかなり激しい気性の人という印象を受けましたが田村俊子や岡本かの子などを描いた小説は素晴らしく読み入ってしまいました。
出家してからの寂聴さんの本はあまり読んでいません
従って私には恋多き奔放な作家の印象が強いですね
by kiyotan (2022-05-29 16:04)
ネット上からチケットの予約。私もやったことがありません。
きっと右往左往するのでは、と思います^^;。
瀬戸内寂聴さんというと、テレビか何かで見た尼さんという
印象しかないのですが...作家さんなのですよね。
by sakamono (2022-06-02 11:16)
song4uさんnice!&コメありがとうございます。
ソングさんは同世代としてはITリテラシーは間違いなくハイレベルだと思います。
ネットでのムビチケからの席予約問題はマスキング部分をこすることにしばらく気づかなかったワタシ自身の天然ボケが原因なのをITに転化しただけかと反省しています。
そして映画の中で幾度となく登場する寂聴先生のメッセージ「人は愛するために生きている」。心に刺さります。万人がこの思いを抱いていたならウクライナでの悲惨な出来事など起こり得なかった事だと思います。
by NO14Ruggerman (2022-06-02 15:44)
kiyotanさんnice!&コメありがとうございます。
私は瀬戸内晴美作品は一作も読んでおりませんが映画に登場する寂聴先生の発言や行動は慈愛に満ちているものの根底には自由奔放さが存分に伺えます。
そんなところが(特に年配の)女性に引っ張りだこなのかと思います。
by NO14Ruggerman (2022-06-02 15:49)
sakamonoさんnice!&コメありがとうございます。
寂聴先生は瀬戸内晴美ペンネームで作家活動をされたいましたが51歳のとき平たく言えば男断ちして良い作品を仕上げることに集中するために出家したそうです。
嘘はつくわ、酒は飲むわ、肉は食うわの戒律を全く守らないダメ僧侶だがセックス断ちは守っていると発言しております。
by NO14Ruggerman (2022-06-02 15:58)
ぁぁ、6月4日のオフ会の記事UPしました(^_^;)
料理の写真は半分くらいピンボケでしたが(;^ω^)
あの日は、所々記憶がなくて…飲兵衛あるあるですなぁ(;'∀')
また、そのうちに飲み会やりましょう。
by 英ちゃん (2022-06-10 15:09)